世間では、東京五輪のチケットに『当選した(^^♪』や『当たらなかった…(T_T)』と多くの方が一喜一憂している模様。
当然ですが、チケットは無料ではありません。というか、けっこうお高い金額の部類に入ると思います。こういった商品が、世間で大々的に扱われるとき必ず問題になるのが『詐欺』ですね。悲しいですが、現実です。
こういったニュースを聞いて、今回は『人の願望』について記事を書きたいと思います。
人の願望が詐欺に繋がる?
もちろん、詐欺は犯罪ですので行ってはいけません。ダメですよ。
ですが、詐欺を行う人々は『人の願望・欲望』についてはよく理解しており、扱いにも長けていると感じてしまいます(繰り返しますが、詐欺は犯罪ですからやっちゃダメですよ!私も行いません!ホントに!)。
さて皆さん、アニメ映画の『イノセンス』をご覧になったことがあるでしょうか。いわゆる『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』の続編映画です。面白いです。おすすめです。ご覧になったことがない方は是非一度見て頂きたいです。
(ちょっと脱線してしまいましたが)この映画、セリフが名言というか、哲学的な言い回りを非常に多く使っております。その中で、物語の前半に公安9課の課長である荒巻さんが、バトーとの会話でこういうセリフを言います。
『理解なんてものは概ね願望に基づくものだ』
いやぁ、繰り返しになりますが哲学的ですよね。深いです。
ですが、真実の一端を語っているのは間違いないでしょう。つまり人は『自分が信じたいこと・ものを理解する』ということです。
東京五輪のチケットを予約した人たちは『当選して欲しい!』と願って申し込みをしているはずです。そう願望しているところに『当選したよ~!』と連絡がくれば、そりゃ信じてしまいますよね^_^;。信じたいんですもの。
願望の先に罠を作る?
今回の東京五輪のチケットのように『当選してからお金を支払う』というシステムの場合、『当選したよ~。ここに振り込んでね!』と連絡が来たら…振り込んじゃいますよね。
自分の願望が形となって現れたんですもの。信じたいんですもの。これを疑えって…言うのは簡単でも実際はとても難しいでしょう。
『願望の先に罠を作る』というのが、人をひっかける王道なのでしょう。
私は『銀河英雄伝説』という小説・アニメが大好きです。その作品中の登場人物はみんな魅力的なキャラクターですが、特に好きなキャラクターが『ヤン提督』です。主人公格の一人ですね(王道過ぎて申し訳ない)。『魔術師』や『不敗の名将』と呼ばれる知将です。
そのヤン提督が作品の中で罠について次のように語っています。
『相手の予測が的中するか、願望がかなえられるか、そう錯覚させることが罠の成功率を高くするんだよ。落とし穴の上に金貨を置いておくのさ。』
確かにそうですよね。金貨が落ちていたら『らっきー!』と思って、迷わず拾いにいってしまいますよ。
願望があると『疑問に思う』という力が鈍ってしまうのが人間なのでしょう。
最後に
今回は『東京五輪、『当選しました』とチケット詐欺に注意というけれど?』とうことで記事を作成しました。東京五輪云々、チケット詐欺云々と言うより『人の欲望』について思うところを書いています。
改めて人の願望ってやつは、抗うことが難しいと感じました。詐欺ではなくても『勉強しなきゃ!』と思っても、遊びたい願望に負けたり。『ダイエットしなきゃ!』と思っても、食欲に負けたり…。自然な欲求や心の欲求とはとても強力なものなのですね。
こういった願望の力を逆に利用して、(楽ではないけど)自分がやりたいことをできないものかと考えてみましょうか。
最後までご覧頂きありがとうございました!